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「HOME」と「地球交響曲」にみる流通(distribution)戦略

日本では6月は「環境月間」であり、そして6月5日は「環境の日」。1972年6月5日にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念して定められたもので、国連はこの日を「世界環境デー(World Environment Day)」に指定している。なんでも日本とセネガルの共同提案を受けて定められたのだとか。

今年の6月5日の目玉はなんといっても、リュック・ベッソンのプロデュースによる環境ドキュメンタリー映画、「HOME」の公開だろう。

Home_200.jpg

全世界88カ国で一斉に映画上映やテレビ放映などが行われたそうだ。フランスでは映画館での無料公開、フランス国営放送France2での放送がなされ(珈琲男の家にはテレビがないから観ていないが)、パリではエッフェル塔の下の公園で野外放送された。日本ではユナイテッド・シネマ豊洲での上映やWOWWOWでの無料放映があたっと聞く。さらに写真集やDVDも発売されているそうだ。

Youtubeでも各国語での全編放映がされているとのことで、昨晩、英語版を見てみた。以下は同じくYoutubeにアップされた予告編。



全編が空撮だというこの映画は、ひたすら地表の姿を追う。最初は地球の原始をとどめる風景を。そしてカメラは次第に農業化、次に工業化や都市化がもたらした人間の所作による地球への甚大な影響を映しはじめる。重要なのは既に失われてしまったものではなく、今残されているものだと、そして人類にはいまの状況を変える力があると映画の最後にナレーターが語る。連続した驚異的な映像による、ストレートな作り。メッセージはシンプルにして明快。

昨晩の時点で、英語版はクリック数が約140万回と表示されていた。フランス語版は同120万回。この他に、ドイツ語版やロシア語版、さらにはアラビア語版があるようだ。日本語版は珈琲男が検索した限りではYoutubeにはないようだけど、日本語版DVDの発売との関係があるのだろうか。

全編約1時間半のこれだけの超大作(制作費は1,000万ユーロ=13億円だそうだ)が無料公開だというからくりは、PPRがスポンサーになっているというもの。PPRは主に流通小売業とファッションブランドを運営し、グッチ、イヴサンローラン、プーマなどのブランドを配下に治めるはフランスを代表するコングロマリット。ルイヴィトン、クリスチャン・ディオール、セリーヌどを傘下に持つLVMH、カルティエなどを傘下にもつリシュモンとともに、世界のラグジュアリーブランドを企業のトップ3の一角を占めている。

全編が空撮だというこの映像美あふれる映画を観ながら思い出したのが、「地球交響曲」

「ガイア・シンフォニー」とも呼ばれるこ日本のドキュメンタリーを知る人も少なくないと思うが、公式サイトを覗いてみたところ現在第七番までが制作されているようだ。監督は元NHKディレクターの龍村仁氏。その第一番が公開されたのは1992年。まだインターネットが爆発的に広がる数年前のことだ。

ダライ・ラマや星野道夫、そしてジェリー・ロペスといった「人」に焦点をあて、その「人」の考えや行為をつうじて「地球=ガイア」を感じようというものだった。多分に精神性の高いドキュメンタリーで、大学生のころ、それこそ人生観が変わるくらいの影響を与えてくれた、思い出に残るドキュメンタリー映画だ。Youtubeにダイジェスト版がアップされているのを久しぶりに観て震える思いがした。

このドキュメンタリーが日本各地で上映されてきたのは、主として自主上映という方式だった。有志が努力して上映にこぎ着けるという草の根活動。上映されて人々がこれを目にする機会が生まれるという結果もさることながら、上映までのプロセスやコンテクスト(文脈)が大きな重みをもっていた。なんといっても口コミ(word of mouth)が威力を発揮した流通形態だった。この映画が日本国外でどの程度知られているのかは珈琲男は知らないが、単純な映像ドキュメンタリーではないし、万人受けするものではないのだろう。

一方の「HOME」。公開前から世界的にプロモーションがなされ、かなりの関心を喚起していた。そして全世界一斉公開。全て無料。Youtubeへの全編掲載。上映までのプロセスに余計な意味合いなどもたせることなく、最大多数の視聴者に最短距離でメッセージを届ける豪快さ。最初から全世界の視聴者を相手にすることを見越し、映像の力に頼ったシンプルな作り。

珈琲男の好みは、その流通形態も含めて、正直「地球交響曲」だ。ただ、好みとかいうレベルを超えて、メッセージを全世界に低コストで届ける手段にあふれているこの状況は無視できないレベルにある。

これだけの手段が実は身近にあふれているにも関わらず、どうしてもメッセージの流通を国内に閉じた形でしか想定できない日本の現状がやや残念ではある。自分自身への自戒も込めて。
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2009/06/21(日) | MBA | トラックバック(0) | コメント(0)

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