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ロング・グッドバイ

これまで一度も手に取ったことがなかったレイモンド・チャンドラー。中でも最高傑作ともいわれるこの本を村上春樹が訳したのを知り、ずっと読みたいと思っていた。

ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)
(2009/03/06)
レイモンド・チャンドラー

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徹夜で600ページ超を一気に読んでしまった。ハードボイルドなりミステリー小説を電車の暇つぶし程度に捉えがちだった自分の不明を恥じるほど面白かった。それから村上春樹のあとがきが50ページを越える随分と熱のこもったもので、チャンドラーに対する珈琲男の理解を随分と広げてくれた。

ハードボイルドといえば、映画007シリーズ。6代目ボンド役を務めるダニエル・クレイグの評価が随分と高いようだ。「カジノ・ロワイヤル」「慰めの報酬」の両方を観たが、冷徹さと激しい感情を持ち合わせた人間くさいボンドがいい。

ハードボイルドって、精神的・肉体的にタフで任務は冷徹に遂行するが心の芯には優しさを持ってって、だから当然の結果として女にモテる・・・、そんな探偵やスパイが活躍する話、くらいに認識していた。一般的なイメージもそれから遠くないだろう。

"If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive"(「強くなければ生きられない。優しくなければ生きていく資格がない。」)とは、チャンドラーが主人公の探偵、フィリップ・マーロウに語らせるあまりに有名な台詞だ。

が、どうもハードボイルド(小説)の本質、というものはそうではない、と筒井康隆が「筒井康隆の文藝時評」の中で主張しているのだそうだ。

http://d.hatena.ne.jp/yomoyomo/20050214/hardboiled

『ハードボイルドの主人公=非情と思われやすいが、そうでなく、非情なのは作者のパースペクティブなのだ。』なるほど。めちゃくちゃ面白い。

語り手=主人公=作者が、どんな状況でも感情や主観に流されることなく、その状況を、自分の感情を含めて客観視し続ける、そんな「パースペクティブ」こそがハードボイルド小説をハードボイルド小説たらしめる本質だ、ということだろう。

村上春樹も「ロング・グッドバイ」のあとがきで、やや観点は違うものの、この「パースペクティブ」を『フィリップ・マーロウという「視線」による世界の切り取られ方』という別の表現で解説している。

こう考えると、筒井康隆がいうところの「ハードボイルド」を、映画の世界で実現する、っていうのは随分と難しそうだ。
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2009/06/25(木) | MBA(INSEADにて) | トラックバック(0) | コメント(0)

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