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コントロールの4つの手段:法、規範、市場、アーキテクチャ

ここしばらくローレンス・レッシグの「Code Version 2.0」を読んでいる。

CODE VERSION 2.0CODE VERSION 2.0
(2007/12/20)
Lawrence Lessigローレンス・レッシグ

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やることがそれなりに増えてきて、さすがに一日一冊のペースは保てなくなってきた。速読法とか実際効くのかしらん。

彼はスタンフォードロースクールの憲法学者にしてサーバー法ネットにおける著作権に少しでも関心があれば一度は耳にするはずの超有名人。その著作を読みたいと思いつつ、この本を買ってから一年以上も塩漬けにしていた不明を反省するほどの内容。留学前の仕事をバリバリしている時に読むべき本だった。

彼のここでの大きな議論は、ざっくりまとめると、

● サーバー空間は実空間より規制が届きにくい無秩序な空間にして、人はそこでより自由を享受できる、というのは全くの妄想である。
● 実際には逆にサイバー空間での規制は実空間よりも強化されうるのだ。なぜなら、サイバー空間では『コード(code)』こそが人に何をさせる・させないかをコトロールしており(その意味でコードは法である)
サイバー空間が広がるに従って商業と政府が結びつき、このコードを通じたコントロールがますます強まっていくからだ。
● だから、通常の法律が人々の価値観を踏まえた正当な手続きを経て定められるように、どんなコードが書かれるべきかの価値判断と何らかの規制が必要なのだ

というところだ。

この本の初版が世に出たのは1999年だという。ネットバブルのまだちょっと前。すごい見識眼。

その大きな議論についてはちょっと脇において、7章にある一般論としての規制手段のフレームワークが非常に面白かった。曰く、何かをコントロールする手段にはこの4つがあり、実際に物事をコントロールするのはその総体だという。

 法(law):法律、規定、規約
 規範(norms):道徳、世間、文化、一般常識
 市場(market):市場原理、(経済的)インセンティブ
 アーキテクチャ:物理的な環境・制約(→サーバー空間においては、コード)

なかなか有用なフレームだと思う。もっともレッシグが書いているとおり、規範、市場、アーキテクチャについて、法がそれらを通じて間接的なコントロールを取るということもあるけど。ひょっとして役人はいつもこんなことを考えてるのだろうか?

少し例を。

未成年者の喫煙を減らすには?
 法:未成年者喫煙禁止法、校則
 規範:学校教育、「たばこ=ダサい」キャンペーン
 市場:たばこの値上げ、肺癌の経済的リスクの開示
 アーキテクチャ:自販機へのタスポ(taspo)設置

会社の情報漏洩を防ぐには?
 法:社内規定
 規範:社内教育
 市場:人事処分を通じたインセンティブ
 アーキテクチャ:特定の部屋へのアクセス制限

それから、サービスを提供するにあたり顧客の振る舞いをコントロールするには?なんていうことを議論するにも有用なフレームだと思う。

実はINSEADでこの夏に選択した「Management of Service」というクラスでは、アメリカで利用が広がっているカーシェアリングの事例を使って、顧客行動をコントロールする手段として「規範的コンロトール(normative control)」が有用な場合があることを学んだけど(例:車をきれいに使って時間通りに返すという「規範」を顧客グループ内に醸成する)、上の4つのコントロール手段を理解していればもっと広がりをもって議論できたな。

会社ではとかく何かをコントロールしようとすると規定をどうするかという話になりがちだけど、コントロールはあくまでこの4つの総体だと認識すればもっと有用な手段が取れるように思う。組織のマネジメントに広く適用できそう。

この本の原文はここに全文が掲載されている。
http://pdf.codev2.cc/Lessig-Codev2.pdf
訳文が一部わかりにくい部分があるから、こっちも参考になると思う。

それからレッシグはJ.D.はYaleだけど、Whartonのアラムナイでもあるんだそうな(アングラだけど)。
http://www.wharton.upenn.edu/alum_mag/issues/125anniversaryissue/lessig.html
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2009/08/27(木) | MBA | トラックバック(0) | コメント(0)

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