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コークの味は国ごとに違うべき、だそうです

パンカジ・ゲマワットの「コークの味は国ごとに違うべきか」にざっと目を通した。

コークの味は国ごとに違うべきかコークの味は国ごとに違うべきか
(2009/04/23)
パンカジ・ゲマワット

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結論からいうと、この本、すごい。超おすすめ。

誤解なきよう、タイトルの響きから「ワニの本」の類かと一瞬アタマをかすめるけど(んなわけない?)、中身は結構カタめの本。

元々のタイトルは「Redefining Global Strategy: Crossing Borders in a World Where Differences Still Matter」。要するにグローバル戦略を扱った経営書。留学前は一貫して海外畑を歩いてきたけど、自分の経験に照らしても本当に目から鱗ぼろぼろ。

ゲマワットはHBS教授に最年少で就いた人物で、主にグローバル戦略の分野でよく耳にする。今Zaraの企業研究をしているけど、この会社についてのHBSのケースも彼が書いている。

ウォートンの一年目のコアでは最後の学期にグローバル戦略のクラスがあり、その初回の課題に指定されたのが彼の「Why the World is not Flat」なる論文。

当然念頭にあるのは、トーマス・フリードマンのベストセラー「The World is Flat」(邦題「フラット化する世界」)

フラット化する世界 [増補改訂版] (上)フラット化する世界 [増補改訂版] (上)
(2008/01/19)
トーマス フリードマン

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これをわざわざもじって、実は世間でいわれているほどグローバル化は進んでおらず(ゲマワットは「セミ・グローバル」という言葉でそれを表す)、国や地域間の差異は依然として意味を持ち、その現実を踏まえたグローバル戦略を策定する必要がある、というのが彼の主張だった。

このウォートンのクラスでは、国や地域の差異を体系的にとらえる「CAGE」フレームワークを習ったけど、これは実はゲマワットが提示したもの。この「コークの味は・・・」にも詳しく説明されている。

C: Culture(文化的な隔たり)
A: Administration(制度的な隔たり)
G: Geography(地理的な隔たり)
E: Economy(経済的な隔たり)

ウォートンのクラスでの自分なりの学びのは、安易なグローバル路線は必ずといっていいほど失敗することとともに、グローバル路線に漕ぎ出すならば、現地化・ローカル化(=現地のニーズに応えることで主にWillingness To Payの増大につながる)と世界的な標準化(=規模の経済で主にコスト削減につながる)のトレードオフにおける最適なバランスを探り、自社の組織構成を含めた一貫性のある戦略を打ち立てることだった。

この本においてゲマワットはさらにその先に議論をすすめている。

彼は、CAGEフレームワークをもとに「隔たり」を認識し、

それに適応(Adaptation)することで調整する戦略(ほぼ現地化に相当)
それを集約(Aggregation)することで克服する戦略(ほぼ標準化に相当)
に加えて、
それを裁定(Arbitrage)することでむしろ利用する戦略

の3つのなかでバランスを取るべきだという。

隔たりの裁定、というとやや分かりにくいけど、例えば、フランス産ワインなど「原産国」効果などによる文化的裁定(ジャパンクールを利用するのもここに入るね)、税制などの制度的裁定、物理的な距離などの地理的裁定、労働コストの差などの経済的裁定があるという。

うーん、一年目のグローバル戦略のクラスの前にこの本読んでおけばよかった。まじで。
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2009/10/17(土) | MBA | トラックバック(0) | コメント(4)

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さく

『勉強させていただきました』

ご無沙汰しています。
いつもいい勉強をさせていただいております。
(私は驚くほど本を読まない人間なので)
今回の話を読んで最初に思いついたのは、カップラーメンが西日本と東日本とで味が違うことです。グローバルどころか、国内でもそのような調整が古くからされているのですから、製品やサービスを提供する上で消費者の嗜好への調整というのは半ば必然のように感じます。寿司やメキシコ料理のアメリカでの有様も同様。日本でのマクドナルドもそうですね。タンドラとかのトヨタのアメリカ専用モデルも。
そのなかで標準化するところはする、そのための裁定を企業はし、最適化を図るべきである、ということですかね。
安易なグローバル化の例は、、、思い浮かぶようで案外出てきませんね。

2009/10/17(土) 22:10:13 | URL | [ 編集]

珈琲男

『ご無沙汰してます。』

こちらこそご無沙汰してます。コメントありがとうございます。

えっ、カップラーメンって場所によって味を調整してるんですか?それは知りませんでした。やっぱり西、特に関西方面では出汁風味を強めに、とか。面白いですねえ。

消費者の嗜好が違うのだからその違いに合わせてきめ細かく調整した商品やサービスを提供するべし、というのは半ば当然のようにも聞こえるのですが、

1. いまや世界はボーダレスとなり、世界の人々の嗜好は収束されつつある、という幻想
2. 1ならば中央集権的意志決定と商品の標準化による規模の経済を追い求めるのが正しい戦略だという多くの多国籍企業の勘違い

によってこれまで数々の失敗が生じてきたことをこの本では取り上げています。例えば、1980~90年代のコカ・コーラなど。

安易なグローバル化の例としては、ウォルマートが挙げられてますね。アメリカと同じモデルを海外に持ち込めばうまくいくだろうと次々に海外に進出するも、結局儲かっているのはアメリカとの「隔たり」が比較的小さい国(カナダ、メキシコ、プエルトリコ、イギリス)で、それが比較的大きな国(中国、韓国、ドイツなど)では失敗していると。(ここでの「隔たり」というのが彼のいうCAGEフレームワークです。)

このウォルマートの事例はウォートンのクラスでも取り上げられたのですが、この「隔たり」を十分考慮に入れず日和見主義的に海外進出先とその順番を決定したことが誤りだったと総括されてました。うっ、と思いました(笑)。

2009/10/18(日) 09:05:42 | URL | [ 編集]

まっきぃ

『はじめまして』

はじめまして。
いつもブログを楽しく拝見させていただいております。

上記の書籍ですが、書店に並び出した直後にこの本面白そうだなと思ってパラパラと捲ったのですが、印象としては『当たり前のことばっかだな』と思い、購入には至りませんでした。(何れは読みたいと思っていますが…)

正直、「バカなアメリカ人が今頃当たり前の事に気づいたか!!」って印象が強いです。海外畑を歩いてきた珈琲男さんに何故『目から鱗』だったのかと自分なりに考えてみたのですが、きっとこういう事なのかなと。

ちょっと抽象的な表現になってしまいますが、グローバル戦略を遂行するにあたり、自分が上(主体的)な立場か下(従属的)な立場かによって大きく異なるのかなと。

珈琲男さんがどのような地域でどのようなご経験をされて来たのかは存じ上げませんが、恐らくは前者での立場が多かったのではないかと推察致します。(違っていたらすいません…)

私は現在小さなベンチャー企業に勤務しており、大株主且つ同業であるアメリカの企業に色々と茶々入れられる機会が多い(つまり後者の)立場にいるのですが、この本に書かれている(と思われる)ような内容を毎日実地(現在進行形)で経験しております。

だからなんでしょうか、そんなのちょっと考えれば直ぐ分かるじゃん!当たり前じゃん!という感想しか出てきません(苦笑)。弊社の大株主である某社CEOにこの本を是非読ませたい!!

多分の今の私には、この本を読んで、それを「何を今更当たり前な!」と思うのではなく、「うんうんそうだよね!ああ、良いinsight貰えたなぁ」って思えるような謙虚な気持ちが一番必要なんだと思います…

近い内?にそちら(Wharton)に伺う予定ですので、お目にかかれる機会があれば、その日が来ることを楽しみにしております。

2009/10/24(土) 04:53:19 | URL | [ 編集]

珈琲男

『コメントありがとうございます。』

どうもはじめまして。コメントありがとうございます。コメントをお返しするのが遅くなってすみません。

ゲマワットの主張は、簡単にまとめれば、
● 全世界が一つの土俵になったとするのはあまりに単純な見方で、
● 実際にはせいぜい「半グローバル」とでもいう状態にしかなっておらず、
● だからこそ地域間の「隔たり」を正しく認識したうえでそれに合わせた戦略を選択する必要がありますよ、
というところかと思います。

それからこの本は、伝統的にグローバル戦略の策定において中央集権的な指向のある(特にアメリカの)多国籍企業への警鐘だともいえそうです。世界がグローバル化したというプロパガンダに踊らされてこの「隔たり」を認識しないまま世界戦略を策定すると、あなたきっと痛い目に合いますよ、と。

これだけだと、確かにそりゃ当たり前でしょ、ということかも知れませんね。

私が目から鱗だったのは、この「隔たり」の体系的なとらえ方(=CAGEフレームワーク)と、この「隔たり」を認識した戦略を策定する方法論(AAAフレームワーク)、なかでも特に後者の洗練された考え方です。前者についてはまあ上手くまとめたな、という程度のような気がしなくもないですが、後者はとても面白かったですね。AAAについてはブログにはさらっとしか触れていないので、もしグローバル戦略にご興味があれば一度本を取られるのをおすすめします。

一般的に、地域間に違いあるからそれに合わせた戦略が必要だよね、というようなことが語られるとき、買い手の嗜好は地域ごとにそれぞれなんだから、製品・サービス開発においてはそんな嗜好の違いをちゃんと把握しましょうね、というレベルの話に終始していることが少なくないように思います。どちらかというと、それはグローバルなマーケティング戦略の話じゃないの?というような話と経営レベルでの戦略論がごちゃまぜになっていることが少なくないのかな、というのが私の感想です。

ゲマワットはあくまで戦略論の専門家なので、もうちょっと高い視点、長期的な視点にたってこの本を書いているんでしょうね。マーケティングと戦略の違いは一度簡単に記事にしましたが、私がMBAにきて学んだことの中でも結構重要なことの一つかな、と思ってます。
http://coffeeman.blog59.fc2.com/blog-entry-227.html

すみません、あまりまとまってませんが、雑感でした。

2009/10/27(火) 17:52:35 | URL | [ 編集]

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