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共通のコンテクストに頼らない仕事力

Titterでこんなつぶやきを見つけた。戦略コンサルだというguchokuさんによるもの。

グローバル化する中で仕事するのに必要なのは英語の他に、リモート仕事力。欧米では離れたところにいる人同士が電話とメール、ちゃっとなどで仕事を進めるのが当たり前。広いか毎回会えない。日本では東京集中なのでその力が磨かれない。



まったく同感。同じオフィスに席を置いてない人たちが、直接顔も合わさずともガシガシと仕事を進めていく感覚なり、わざわざ出社せずとも、自宅からもしくは移動中に当然のようにプロジェクトを進める感覚は、日本よりも欧米(それから香港・シンガポールなど)の方が断然に強いと思う。前職で海外関連の仕事をしていたときもそう感じたし、(厳密には仕事ではないにしても)MBAでいろんなプロジェクトを進めていてより一層その認識を強くした。

ちょっと違う観点で考えると、グローバル化する中で必要なのって、「共通のコンテクストに頼らない仕事力」だともいえるかも。単に物理的な距離を超えて仕事をする力だけじゃなくて、感覚や背景を深く共有していなくても、そんなことを当然のこととして仕事を進める力。コンテクストを共有することに頼らずとも仕事を進めてしまえる力。

そんなことを考えていたら、いくつかの授業で紹介された取引コスト(transaction cost)の概念が何かこの話題に関連するかな、と思い至った。

1991年にノーベル経済学賞を受賞したロナルド・コースは、もし市場で必要な資源を最適な価格で入手できるなら、そもそもなぜ会社などが存在するのか、という問題意識から出発して、会社の存在理由は取引コストを最小化することにある、と結論づけた。市場での取引には、コミュニケーション、交渉、契約、管理などに一定のコストが発生するから、それを同一企業内で行えばそれらの取引コストを押さえることができるでしょ、という理屈だ。そして、市場取引コストと組織内取引コストの総額が最小になるところで会社の規模が決定される、とした。

日本の企業は、これまで従業員同士の親密な関係を競争力の源泉にしてきた。いうまでもなく、終身雇用がその土台になってきた。この従業員同士の近しい関係を組織的に維持するという戦略が合理的だったのは、もしかすると、日本において企業グループの外部との取引が著しく高コストであり、逆にそれを内部取引にすることによるメリットも非常に大きかったという背景があるのではないだろうか。知らない者同士が打ち解けるためのコスト、背景を共有しない者同士が共同で作業するためのコスト、そして、その逆に、「あうんの呼吸」で仕事することによるコストメリット。それらが取引の内部化(すなわち会社の肥大化)を推し進めた、というわけだ。

一般には、英語の共通言語化とITの普及が取引コストを著しく低下させ、それにより企業の境界を狭くすることがより合理的になってきたといわれる(もっとも業界によっては規模の経済が強くはたらくこともあるから、一概にはいえないのだけど)。

ただ、もうひとつ、企業が外部取引をより有効に活用するための大前提として、この「共通のコンテクストに頼らない仕事力」がどの程度社会全体に普及しているか、ということがあるのではないか、と思う。

たしかにITの普及は日本でももちろん見られる現象だ。ただ、共通言語としての英語力が圧倒的に足りないことに加えて、この「共通のコンテクストに頼らない仕事力」が社会のなかに不足していることが、日本全体の競争力に相当不利に働いているのではないだろうか

・・・そんなことを、今進めているプロジェクトで飛び交うメールの嵐を眺めながら、しばし考えた。
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2010/03/06(土) | MBA | トラックバック(0) | コメント(2)

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globetrotter

『No title』

なるほどですね。鋭い洞察!
激しく同意します。

少し前に、HBSのExecutive Program(2ヶ月短期プログラム)に派遣されている日本人の方たちと話した時に、「日本人は自分の専門分野以外ではからっきしだめ。だから、ケースで自分の業種とは全く違う分野が出てくると、全然頭が回らなくなっちゃうんだ」と。
それに比べて、他の国からやってきたExecutiveたちは、知らない分野でも、ケースにある情報をもとにすぐさま鋭い分析を議論できる。
コンテクストに頼らずに、その場その場で取得可能な情報をもとに考えて行動する力が、大切なんだよなーと改めて思いました。

2010/03/06(土) 20:12:56 | URL | [ 編集]

珈琲男

『No title』

そうですよね。ある場にぽっと放りこまれたときに、それが自分の専門性のある分野のタスクかどうかを問わず、複数の人間がいきなりフルスロットで何かに向かって動きだせるかどうかっていうあたりに、ものすごい差があるように感じます。時間と労力をたっぷりかけて最後にかなり質の高いアウトプットを出すのはできるものの、グローバルなチームに入ったときの最初のスピード感が絶対的に不足しているっていうのが、日本人が克服しないといけない課題であるように思います。

2010/03/07(日) 12:10:38 | URL | [ 編集]

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