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ウォートンの大先輩による講演会

一昨日の藤本教授の講演会に引き続き、今日は慶応大学教授の夏野 剛氏による講演会。慶大教授というより、NTTドコモで「i-mode」「おサイフケータイ」を立ち上げ、今はニコニコ動画の黒字化に奔走されているあの夏野さん、といったほうがしっくりくるかも知れない。そして、1995年卒業のウォートンの大先輩

ウォートンで講演していただけませんかと直接メールを差し上げたところ、わずか4時間半で「いいですよ。」とのお返事をいただいた。出張先のボストンから日本に戻る途中に久しぶりのフィラデルフィアを訪問して下さることになった。

今回お話いただいたのは、モバイル業界のイノベーションについて。

夏野さん講演会1

なぜ日本でi-modeをはじめとしたモバイルイノベーションが起こったのか?オペレーター(通信キャリア)の役割はどうなっていくのか?今後のイノベーションの担い手は?新興国で注目される動きは?

そんな話を自身の経験をもとにテンポよく話して下さった。藤本教授の講演でも同じことを感じたけど、やっぱり何かを自分自身でやり抜いた人には自説の展開に説得力がある。自分が何を話しているかよく分かっているから、変な力みや取り繕いがなく、話のすぐ後ろ側に信念や情熱がありありと見える。

夏野さん講演会2

特に印象に残ったポイント。

● 日本でi-modeというイノベーションが起こったのは、標準化にこだわらなかったから。自分は標準化などに興味はなかった。欧州でモバイルイノベーションが起こらなかったのは国を超えた標準化に固執したから。標準化は重要だけど、ときとしてイノベーションを阻害する

イノベーションにはリスクテイクとコミットメントが必要。スティーブ・ジョブスは莫大な資金を投入してまずiPhoneを開発し、その後にオペレーターとの交渉を行った。iPhoneという完成された製品があったからこそAT&Tに対する交渉力が生まれた。

● モバイル業界のパワーは、日本ではオペレーター(ドコモなど)に、欧州では端末メーカー(ノキアなど)にあった。現在そのパワーは、先進国においては、インターネット系プレーヤーに移りつつある。グーグルのアンドロイドが広まっているのがその好例。ちなみにアンドロイドはモバイルOS市場の5割を押さえるだろう(会場全体がおおっという反応)。

● ネットワーク側の世代の進化(例えば2G->3G)は、モバイルの世界における真のイノベーションとは無関係。

オペレーターの相対的なパワーの低下は避けられない。クラウド化は端末やネットワークの差異を無意味にするという意味で、ますますオペレーターの力を弱めることになるだろう。それに、レイヤーごとに本来違うメンタリティが必要なところ、旧来の通信屋のメンタリティで上位レイヤー(例えばアプリケーション)のビジネスを展開しようとしているのが問題。ただし、オペレーターの強みはアクセス回線を掌握していること。これをどう生かすかがマネジメント上のまさに鍵。

● 一部新興国ではモバイルペイメントの開発がずいぶんと進んでいる。これは既存の送金インフラが欠如しているために、モバイルペイメントの実現による追加的な効用が先進国に比較して大きいから。

これらの議論は、Q2で履修したロースクールのInternet Lawの授業におけるアクセス回線の競争政策や、Q3のTechnology Strategy(MGMT731)における標準化、イノベーション、それから補完財の議論と合わせて考えるとものすごく面白いテーマ。

それに、オペレーターの上位レイヤーサービスへの進出の戦略的な妥当性や仮に進出するした場合の課題については、シゲルコ教授による戦略の授業の「activity system」や「fit」の概念、それからQ3で習ったばかりの人事戦略のクラスでの学びともがっちり絡む。

ひとつの議論を様々な角度から考えるフレームワーク力がそれなりについてきたことを実感する。

講演後には会場から質問が相次ぎ、それに対して夏野さんも熱く答えて下さった。

夏野さん講演会3

講演会終了後に、何人かの学生から、いやー、夏野さんの講演よかったわ、との感想を聞かせてもらい、主催者としてほっとしたり、こういう日本人の先輩をもって誇らしい気持ちになったり。

その後夏野さんを囲んでの食事会へ。日本人の主催者数名に、モバイル業界やテクノロジーに関心のあるウォートン生、それからペン大の学部生も加わっての約10名。そこでの話の詳細はないしょにするとして(笑)、特に印象に残ったことだけ。

● ビジネスはなんだかんだといっても個人と個人のつながり。あいつのことは信用できる、と思ってもらえるかどうか。自身の経験では、それは中国であろうとブラジルであろうと同じこと。

● ビジネスで必要なのは自信。俺には自信がある。自信だよ、自信。

● 日本企業に足らないのはなによりも多様性。

夏野さんがウォートンで過ごされたのが93年から95年の2年間。私が住むところからわずか徒歩10分くらいのところにお住まいだったそうだ。しかも同じ教授の授業をいくつか受けていたことも判明。15年ほど前のこととはいえ、おそらくウォートンでの日常は今とさほど変わらないものだったのだろう。そこでいろんな刺激をうけ、その後帰国してモバイル業界で活躍された夏野さん。夕食会での夏野さんの言葉の端々から、ああきっと、まさに自分がリアルタイムで経験しているウォートンでのこの学生生活こそが夏野さんの原動力になっているのかな、と勝手に想像してみたり。

ベビーシッターに悠梧の面倒をお願いしているからと、夏野さんと堅く握手を交わして一足先に失礼させてもらった。彼を寝かしつけてから深夜にMacを開くと、食事会を終えてホテルに戻ったと思われる夏野さんがこうつぶやいていた。

夏野さんtwitter2

夏野さんtwitter1
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2010/03/28(日) | MBA | トラックバック(0) | コメント(0)

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